つまみ細工の歴史 第2回 由来

大正三年(1914年)刊 女子技芸つまみ細工全書より

◇ つまみ細工の由来

天明5年(1785年) 京都の康照卿という人が、とにかく手芸熱心で奥さんの古着を裁断し、箸の先を細く削って「丸つまみ」「角つまみ」の折り方を考案しました。手の甲に糊を伸ばして、丸つまみでくす玉のかんざしを作ったのがそもそもの始まりと言われています。

彼は、その後さらに熱心に研究を重ね、竹を曲げて現在のピンセットのようなものを作り、糊も板の上に延ばすように改良し、今度は下げくす玉を制作することを考えました。

(*くす玉は太古より存在しているお飾りで、竹を曲げて作った球体に生花を飾っていた)

康照卿が作った下げくす玉は、竹で組んだ球体の中にお香袋を忍ばせ、牡丹、桜、梅、紅葉、橘、菊、皐月の7種類のつまみの花で飾り、これに赤、青、紫、黄色、黒の5色の房を12本下げたものでした。

彼は、これを後桃園天皇へ献上し、このつまみ細工のくす玉が宮中に飾られました。これを見た、宮中の侍女たちがつまみを生き抜きに作りはじめ、それがかんざしという形で世に広まりました。当初のつまみかんざしは、牡丹、桜、梅程度の簡単なものだったようです。

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