世界のつまみ細工アーティスト 第1回 コーネリア・ジエーさん 

世界で活躍しているつまみ細工アーティストの方々に、つまみ細工について語っていただきます

海外のつまみ細工作家の一人目は、現在スウェーデンに住むポーランド人のコーネリア・ジエーさんです。彼女は趣味でつまみ細工を始め、伝統工芸としてのつまみ細工を探求し続けるつまみ細工作家です

プロフィール

2009  京都の舞妓さんの写真を見てつまみ細工を知り、作りはじめる
2010-2016 ヨーロッパとアメリカ向けのオンライン販売を始める
2011~ 「着物デジャック」の英国グループに属し、ロンドンで着物を着る人向けにつまみ細工を作る
2012 ポーランドからイギリスに移住
2016 日本のつまみ細工作家と関りを持つため日本語を学び始める
2017 「かんざ四月」(かんざしがつ)プロジェクトを立ち上げ、 インスタグラム(@kanzashiyume)にて4月中つまみ細工を作り続ける
2017 初めて日本を訪れ、つまみ細工専門店や博物館を訪問
2018 イギリスからスウェーデンに移住
2019~ ポーランド人デザイナーとつまみ細工の新規プロジェクト「フォークきもの」を立ち上げ、活動中

Q1.つまみ細工を始めたきっかけは?(あるいは携わるきっかけになったことは?)

私は2009年に日本文化について興味を持ち始めました。つまみ細工を知ったきっかけは、京都の舞妓さんの写真です。当時は日本語が理解できなかったので、その技術を学ぶのは難しかったのですが、オンライン講座やNHKのビデオで基礎を学びました

Q2.作品へのこだわりや、大事にしているところは何ですか?

私は、作品に伝統的な技術や素材を使うことを大切にしています。ですから、伝統の羽二重やでんぷん糊を使って作品を作ります。私の作品を通してより多くの人がこの美しい工芸品に興味を持つことができるよう、自分の技術を向上していきたいと思っています。また、日本の職人の技術や歴史を学び、つまみ細工を次世代へ継承していきたいと思っています。私の最大の目標と夢は、日本の職人の技術を学び、認定講師となり、ヨーロッパでつまみ細工を広めることができるようになることです。

Q3. あなたにとって、つまみ細工の魅力とは何ですか?

つまみ細工は、非常に繊細なので、自分が想像したものを何でも作ることができます。 美しく複雑な大正・昭和時代のデザインやつまみ絵にとても興味を持っています。つまみ細工の最大の魅力は、シルクのシンプルな正方形と基本的な布を折ることで、それぞれの個性やスタイルを表現できることです。

Q4.つまみ細工の今後の可能性についてどうお考えですか?

つまみ細工が世界中に認知されるような工芸となってもらいたいと思っています。着物のリバイバルによって、髪につける「つまみ細工」に興味を持つ人が増えていくことを願っています。西洋では着物は人気なので、ハイファッションブランドのショーでつまみ細工がヘアアクセサリーとして取り入れられれば、一気に広がる可能性はあるのでないでしょうか?

Q5.今後作ってみたい作品は?

伝統的なつまみ細工を作りつつ、革新的なデザインも考案しながら自分ならではのつまみ細工の形を構築していきたいと思っています。私はポーランドの伝統衣装の為の伝統的なヘアアクセサリー(ヨーロッパの花を王冠にアレンジしたもの)につまみ細工を取り入れて制作しています。これは、着物や着付けに興味を持つポーランド人アーティストがデザインした「フォークきもの」というプロジェクトの一部です。

Q6.つまみ細工はあなたの国でどのような展開が期待できると思いますか?

スウェーデンとイギリスでは布地に興味を持つ人が多く、手芸の分野の注目は高まっています。多くの人が新しい工芸品を学ぶコースを求めているので、私はつまみ細工は人々が学ぶのに最適な工芸品だと思います。まだつまみ細工の知識を身に付けている段階ですが、日本でトレーニングを受けた後、つまみ細工をオンラインで人々を教育し、ヨーロッパで広めよう思っています。つまみ細工は、結婚式のヘアアクセサリー、ファシネーター(ヘッドドレス)や帽子だけでなく、インテリア装飾にも利用できる汎用性の高い工芸品です!

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