つまみ作家の紹介 第17回 岸 記子(きしのりこ)さん

著名なつまみ作家の方々につまみ細工への思いを語っていただきます。

第17回目は、伝統のつまみ細工を守られ台湾でも活動されている岸記子さんです

プロフィール

1964年 兵庫県に生まれる
2000年 ちりめん細工を習い始める
2006年 文楽人形花櫛師の元で、つまみかんざしと小物を習い始める
2007年 日本玩具博物館認定ちりめん細工講師資格取得
2014年 市松人形師寺沢京秀氏の作品展内で、つまみ細工教室初開講
2015年 日本ヴォーグ社お細工物コンテスト準グランプリ受賞
2018年 台湾教室開講
2020年 兵庫県宝塚市の自宅教室、近畿地方の各カルチャー、出張講座で開講中

ひだつまみ簪
Q1. つまみ細工を始めたきっかけは?(あるいは携わるきっかけになったことは?)

ちりめん細工を学んでいたため、将来講師活動をするにあたって、同じ伝統手工芸でちりめん細工と重なる部分もあるつまみ細工の技術も学びたいと、その頃大阪でつまみかんざしを教えておられた先生の元で8年間学びました。つまみ細工は教えるつもりはなかったのですが、市松人形師寺沢京秀氏の後押しで、講師活動を始めました。

Q2. 作品へのこだわりや、大事にしているところは何ですか?

伝統製法の決まりごとにできる限り忠実に作ることです。 正絹使用にこだわっています。もともとつまみ細工の花かんざしは子供さん(12歳ぐらいまで)のためのものなので、作品は基本子供さん向けです。

変形丸つまみ簪
バラ簪
Q3. あなたにとって、つまみ細工の魅力とは何ですか?

先人の知恵がいたる箇所にあり、それ故に奥の深い所です。

Q4. つまみ細工の今後の可能性についてどうお考えですか?

布を使った手工芸なのに、針と糸を使わないで気軽に始められ、なおかつ奥が深くて学びがいがあるのが、多くの方に受け入れられる魅力だと思います。日本の伝統手工芸としての立ち位置を忘れず、時代に合わせて多少はアレンジしていくことでこれからも残っていくと思います。

菊前挿し
箱入りつまみ
Q5. 今後作ってみたい作品は?

先人の知恵やアイデアがちりばめられている古作品が少ないですが残っています。 そういった古作品の復元、再製作を生徒さんと共に取り掛かり、学んでいきたいと考えています。

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