著名なつまみ作家の方々につまみ細工への思いを語っていただきます。
第13回目は、つまみ細工と灯の作品を作られている「つまみ細工と表現」 薫香-kunkouさんです。
プロフィール
2018年~ つまみ細工による物づくりと表現を軸に制作活動。
「和紙とつまみ細工の花灯り」をオリジナルで制作している。
現在、企画展にて展示販売予定。
灯りの入らない時は、摘まんだ花の繊細さを 灯りが入った時は、花から透ける優しい色合いと美しさを
インスタグラム@kunkou220
Q1. つまみ細工を始めたきっかけは?(あるいは携わるきっかけになったことは?)
娘の成人式を一年後に控えたある日、一冊のつまみ細工の本に惹かれたのが始まりです。
まずは布を入れる木箱を手づくりし、布や道具をわくわくしながら集めました。
独学でひたすら練習しつまみを楽しんでいた中、父から貰ったミニかぼちゃをくり抜いたランプが欠けてしまったのをきっかけに作ってみたいと思ったのが”花灯り”と名付けたランプです。
Q2. 作品へのこだわりや、大事にしているところは何ですか?
「花灯り」は、職人の父による木工台座も魅力のひとつとなっています。
台座に映る木のぬくもりと、暮れていく時間で灯りの色も変わっていく優しい灯りが届くようにと摘まんでいます。そして、つまみ細工という先人の伝統技法に感嘆と敬意を胸に丁寧に丁寧に楽しんで物づくりの表現をしていくことを大切にしています。
Q3. あなたにとって、つまみ細工の魅力とは何ですか?
長い歴史の中で、人が暮らし生きる為の知恵と工夫から生まれた様々な伝統工芸。
私にとってつまみ細工の魅力とは、生き抜き守り伝えてきたこの技法に、時を経て身近に触れる事ができる心ときめく工芸であるという事です。
技量も経験もまだまだ未熟な私でも、物づくりを楽しみ日本の伝統美に感嘆する事ができるのも魅力だと感じています。
Q4. つまみ細工の今後の可能性についてどうお考えですか?
近年メディアやSNS、書籍にと多くを目にする様になり、七五三や成人式への手作りの髪飾り、普段使いができるアクセサリーやインテリアなど、大切な家族や友人そして自身へと誰もが気軽につまみ細工の物づくりを始める事ができると感じています。
それぞれの暮らしの環境下において、一から手習いをする事が出来ない方でも手隙の時を見つけ誰もが自由にわくわくできる時を持つことができる。
そしてまた、自身のさらなる向上の為に学び教えて頂く事もできる。
先人の技法を胸に更なる進化を、誰もが身近に自身の手で生み出す事ができると考えています。
Q5. 今後作ってみたい作品は?
変わらず、花灯りを中心に制作していきます。花々と共に、静物や情景を伝える事ができるつまみ細工を灯りにのせて摘まんでいきたいと思っています。今後も表現する事を楽しみ、日々精進して参りたいと思っています。
どうぞこれからも宜しくお願い申し上げます。
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